圧倒的才能がふたたび放つ、小説の豊穣。
流麗な文体が、まばゆく、静かに、あまく香る。
驚嘆すべき[未到の文学]の誕生!
「思い出せない、思い出せない、どうして。しあわせだったのに。」
この終わる夏、いつも繰り返されてきたように、遺された品をみる。
それを読む。今度はこの唐変木の番だ。惨 (むご) い。これは酷いよ、
姉さん。
だが、続けないわけにはいかない。
「なら、あたし、あなたを殺してしまった―」
2011年11月8日刊行
佐々木 中 『しあわせだったころしたように』
河出書房新社 ▷www.kawade.co.jp
定価:1,470円 本体価格:1,400円
四六判 上製カバー装 120頁
978-4-309-02075-4 C0093